朝のラッシュ時の混雑緩和を目的に京浜急行電鉄(以下:京急)は、「KQスタんぽ」アプリを活用したサービスを2019年7月1日から開始することを同年6月24日に発表しました。
このアプリでは、混み合う特急列車ではなく、普通列車を選択することで、1日1回20ポイント(京急プレミアムポイント)が付与されるとのこと。
この記事では、KQスタんぽでポイントを獲得する方法と条件、どのくらいお得なのかについて説明していきます。
目次
KQスタんぽで目指す2つ目のオフピーク通勤・通学
オフピーク(off-peak)通勤・通学とは、混雑する時間帯を避けて電車などを利用することを言います。
これまでのオフピークでは、混雑する朝の時間帯を少しずらして通勤・通学することが推奨されていました。
そして、京急のKQスタんぽでは、混雑する「時間帯」ではなく、混雑する「特急列車」を利用する人に「普通列車」の利用を促すことでのオフピークが目的とされています。
混雑する時間帯を避けようと思っても、会社の始業時刻が変わらない限りは個人でオフピークを実践するのは難しいですよね。
そんな方に、特急ではなく、普通列車を利用を促すことで特定の列車への乗客集中を回避するのがKQスタんぽの目的なのです。
KQスタんぽでポイントを貰う方法とその条件
「普通列車に乗るとポイントが貯まるってどういうこと?」と思いますよね?
本当にただ普通列車に乗るだけだとポイントは獲得できないので、必ずポイントを貰う方法、付与の条件を確認しておきましょう。
KQスタんぽでポイントを獲得するまでの流れ
KQスタんぽを利用してポイントを獲得するためには、アプリを起動してスタンプを貯める必要があります。
※アプリの配信は2019年6月28日15:00ころの予定です。
京急電車の自動車内放送と同時に「非可聴音」という人の耳だと基本的には聞き取ることができない音を車掌が流すので、その音声が流れているときにKQスタんぽアプリを操作すればスタンプを取得できます。
ただし、ポイントの獲得には、決められた2つの範囲の中で、それぞれ1回ずつスタンプを取得しないといけません。
例えば、1回だけスタンプを貰った後で、特急列車に乗り換えてしまった場合には、2つ目のスタンプの取得ができないため、ポイントも付与されないのです。
KQスタんぽの対象になる区間と時間帯
この仕組みはオフピークを促進することが目的なので、対象になる区間と時間帯に指定があります。
ただ京急を利用しているというだけではダメなので、通勤・通学ルートと合致しているかを確認しましょう。
平日のラッシュ時7:30〜9:00が対象
非可聴音が流されるのは平日7:30〜9:00だけです。
それ以前、それ以降はもちろん、土日・祝日などは対象外なので注意しましょう。
すでに電車を利用する時間帯をズラすことでオフピークができている場合には対象にはなりません。
平和島〜品川間の上り普通列車が対象
非可聴音の放送時にスタンプを獲得してポイントを貯めるには、次の区間の両方でアプリを操作する必要があります。
区間① | 平和島、大森海岸、立会川、鮫洲 |
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区間② | 青物横丁、新馬場、北品川、品川 |
鮫洲〜青物横丁間は放送がないので、その点には注意してください。
KQスタんぽでポイントを貯めるための事前準備
KQスタんぽでポイントを貯めるためには、次の3つが必要になります。
- 京急プレミアムポイントカード、およびWeb会員登録
- PASMO
- KQスタんぽアプリ(iOS・android)
KQスタんぽアプリはスマホアプリなので、まずは対応のスマホは必須です。
さらに、京急プレミアムポイントへのWeb会員登録も必要なのですが、そのときに京急プレミアムポイントカード(クレジットカード、もしくはポイント専用カード)も必須になります。
新しくクレジットカードを発行するのが面倒なら、ポイント獲得専用の「京急プレミアムポイントクリスタル」を作ると良いでしょう。
そして、KQスタんぽでポイント付与の対象になるためにはPASMO番号の登録もしないといけません。
一から準備するという場合には、それなりに時間がかかりそうなので、早めに登録を進めてください。
【まとめ】KQスタんぽで年間4,000ポイントを貯めることも可能!
KQスタんぽは、平日のみ1日1回20ポイントを貯めることができるため、年間を通して約4,000ポイントの節約になります。
普段、特急列車に乗っていた人が普通列車に乗る場合、最低でも10分〜15分程度は早めに家を出る必要があるため、ポイントよりも時間を取りたいという人もいるかと思います。
ただ、以前から比較的混まない普通列車を選択してきた方ならデメリットなくポイントを貯められますし、これを機に普通列車を利用したいと思う方も増えるでしょう。
ポイントの付与には条件もあるんで、一度試してみて継続するかどうかを決めても良いと思います。
KQスタんぽを利用すれば、ポイントを貯められるというだけでなく、満員電車を避けて通勤・通学できるというメリットもあるのです。